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某日日記  その6

某日、といってもちょっと前だが、池袋の古本屋、「ますく堂」さんへ。

もちろん神保町のアカシヤ書店がいちばんのお気に入りだが、古本屋好きなので他の書店もちょくちょく行く。だいたいなにかしら用事があって出かけるときは、少し早めに着いてその街の古本屋をちらっと覗くのが定番だ。
そんな、ある程度古本屋をめぐったぼくがおススメしたくなるのが、この「ますく堂」さん。古本屋と雑貨店、ジャンクショップが一緒になったかのようなお店。よく、雑多に散らばる子ども部屋のおもちゃが、誰もいない深夜に勝手に動き出すといった設定のアニメや特撮があるが、それを彷彿とさせる店内なのだ。写真を撮るのを忘れたので、文字の説明だけでは伝わりきらないだろうが、とにかく個人経営の古本屋が好きという人は楽しめると思う。

西口を出て劇場通りを渡り、西池袋公園を突っ切ってすぐの税務署のウラ辺り。以前スナックだった店で、扉は呑み屋のそれで古本屋としては違和感たっぷりだが、思い切って開けてみることをおススメする。
 

 

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2013年5月31日 | コメントは受け付けていません。 |

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関東交流戦での対局  第1局

今年の交流会で、ぼくは計4局。まずは始まって早々に星野さんが、「おい、やろうか」。いきなりライバル対決です。星野さんは受付なので、そのとなりに盤と座布団を持っていき、座ります。並べて星野さんが初手7六歩。ぼくは3四歩。星野さん6八飛。さてどうしようと考えていると、部屋の電話が鳴ります。取ると1階からで、ペンクラブ宛に荷物が届いているということ。
「星野さん、下行って荷物を取ってきます。ついでに3階での用も済ませてきちゃいますよ」。そう言って立ち上がります。肉体労働は若手幹事の仕事なので、サッと動かなければいけません。しかし1階と3階に行くとなるとそれなりに時間がかかるので、恵子さんに指し次いでおいてもらうことにしました。

「恵子さん、とりあえずこっちも振って美濃に組んで。それでも戻らなかったら、そのまま指してもらっちゃっていいから」。と、そう言い残してぼくは部屋を出ます。そして階段を小走りで降りて行きます。その間、これからの展開を考えます。恵子さんは代打ちということであんまり突っかかっていかないだろうから、星野さんにあっさり穴熊に組まれている可能性が高いはず。チェスクロック使ってないから、なんだかとんでもなく長くなりそう。相振りだから、なんとか玉頭から攻めていきたいところだなぁ…。

1階でダンボールを預かり、3階に上がって事務室に顔を出すと青野先生から賞品をいただきます。お忙しい中、本当にありがたいです。今度は荷物があるので、落とさないようゆっくり上がっていきます。

で、4階大広間に戻って荷物を置いたぼくに恵子さんが、「もう終わったわよ」。勝ちだと言います。えぇっ!いくらなんでもこんなに早く!?一応は急いで行って来たので、まだ10分も経っていません。盤を見ると、やはりというか、まだ互いに組み上がってもいない状況。

「星野さん、角筋間違えちゃってね。最初こっちもそれに気付かないで取りにいこうとしちゃったのよ」。なんと8八から5六に出てしまったようです。反則負けで短手数での決着とのこと。「いやぁ星野さん、こりゃうっかりしてしもうた中山ですねぇ」とぼくが豊川七段ばりにからかうも、無言。苦虫を噛み潰したような表情でした。

「一応代打ちとはいえ、こちらの1勝ですね」。と、恵子さんと場所を代わりながら言うと、星野さん、さぁ次ぃ、とヤケっぽく言いながら駒を並べ始めました。

 

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2013年5月30日 | コメントは受け付けていません。 |

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「個性」に逃げられない職業

FELTというバンドが好きで、ほぼ毎日聴いている。英国の、80年代中頃から90年代にかけて活躍したバンドだ。

知っている人は、「あぁ、あのバンドね」と、呆れ顔で言うかもしれない。このバンドには大きな特徴があって、多くの曲でボーカルが音程をはずしているのだ。

音程をはずす…。知らない人が聞けば、とても聴くに耐えないゲテモノに感じるかもしれない。音楽を奏でることが職業である以上、音程を合わせるのは基本中の基本でしょう、と。

しかしこれが不思議なところなのだが、この音程はずし、とても魅力的に響き、ひとつの個性になっている。もちろん万人に受け入れられるものではないが、濁りのないクリアーなギターや弱めのドラム音にうまい具合に合っていて、英国ロック好きの一部を惹きつける独特の世界観を打ち出しているのだ。ホントかなと思う人もいるかと思うが、実際10枚程度アルバムを出し、そこそこのセールスがあったのだ。

こういった、個性だけでやっていているアーティストというのはけっこういる。ぼくがよく聴くものだけ挙げても、New Order、Nick Lowe、The La’s、Joy Division辺りは、誇れるテクニックなどなく、独特の魅力でファンを惹きつけている。

ジャンルが違うのでしょうがないが、こういった音楽を聴いていると、棋士というものは厳しいなぁと思う。棋士は独特の個性だけでは続けていけず、なによりテクニックが必要だからだ。
棋士にだって指し手にそれぞれ個性があるが、勝つという絶対条件下の元なので、基本をまったく度外視したものとまではいかない。ミュージシャンの個性は、「テクニックがなんだ! これがおれの個性だ!」とテクニックにわざと反発したものが多いが、棋士の指し手の個性は勝つために編み出したテクニックの延長線上のものだ。個性の性質がまるで違う。

棋士は、テクニックとは別のところで魅せることのできない職業だなぁと、CDを聴きながら時おり思うのだった。

 

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2013年5月29日 | コメントは受け付けていません。 |

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某日日記  その5

某日、三上さんと落ち合い、2次選考委員に送る書類一式を渡す。
これは毎年のパターン。書類を作成した犬塚さんからぼくに転送され、大きさをそろえて2次選考委員の人数分プリントアウトし、三上さんに手渡しするのだ。三上さんに渡したところで、ようやく1次選考が済んだとホッとするのが例年の習いだ。

そして三上さんと居酒屋でカンパイ。三上さんとのお酒は旨く、これが味わいたくて1次選考をやっているようなものなのだ。

いつもは三上さんの馴染みに行くのだが、毎回お世話になっているので、今年はぼくの地元の隠れ家的な呑み屋に行った。西武ファンの三上さんとまずはペナントの話。ぼくと三上さんは西武線沿線でライオンズの地元なので、堂々と話せるのがいいところ。三上さん、つい先日も観戦に行ったとのこと。あの球場で飲む狭山茶が不思議と美味しいのだ。

そして将棋の話。三上さんは熱狂的な羽生ファンでぼくは渡辺ファンだが、話は和やか。羽生さんのNHK杯は残念だったと三上さん。嘆きながらもチュウハイをおかわり。渡辺さんに早いところ名人戦の舞台に出てきてほしいとぼく。そしてホッピーをおかわり。ファンというものは困ったもので、際限なく活躍を求めてしまう。

さらには本の話。三上さん、あれだけお忙しいのに、いつ本を読んでいるのだろう。文芸全般にお詳しく、いつも三上さんから情報を仕入れさせていただいている。それにしても、三上さんが小説を語ると、とても読んでみたくなる。穏やかな口調ながら情緒的。それでいて核心をもったいぶる遊び心。ブックレビューの番組に出演したら、きっと名物コーナーになるはずだ。

いろんなことを話しているうちに、そろそろ看板の時間に。一年に一度の楽しい時間は、あっという間にすぎてしまうのだった。

 

 

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2013年5月28日 | コメントは受け付けていません。 |

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某日日記  その4

一次選考の翌朝、早起き。この日は好きな電車にひたすら乗れるということで、勝手に目が覚める。キャッシュなものです。

東所沢という、東京都から最も近い埼玉県のJRの駅に向かう。お付き合いさせていただいている『BBつばめ』という理容店の店長渡辺さんの貸し切り列車企画に参加するためだ。
今回の企画は「115系満喫の旅」ということで、115系を6両貸し切りにして東京西部を乗りつぶすというもの。今までいろんな企画に参加させていただいたが、行程からいくと最もなじみのあるところで楽しみにしていた企画だ。

朝7時半、東所沢駅改札前に鉄道マニアがワッと集まった。雰囲気としては開始前の社団戦会場といったところ。乗務員の方々も、滅多にないルートを運転できるからか、なんとなく楽しそう。

受付を済ませて列車に乗り込む。一次選考も無事済ませたし、打ち上げの酒も控えたし、体も快調で軽く感じる。前に座る方は缶ビールを用意していたが、ぼくは控えて缶コーヒー。

出発して、武蔵野線から中央線に入り、立川駅で時間調整。その間に車内放送で、企画者渡辺さんと青梅駅長さんがあいさつ。駅ごとに撮影者がいる。公表していない企画だが、マニアにとってはダイヤ情報を見ればすぐに分かってしまう。

列車は出発し、拝島から五日市線を進む。五日市線は短いのですぐに終点の五日市着。そこで弁当を積み込んで、また立川に戻る。西立川から立川は、中央線が青梅線に入り込む線路を逆走。そして立川では7番線の隣の線路に停車。この辺り、とても貴重な体験なのだが普通の人はなんとも思わないだろう。

折り返して拝島から八高線へ。高麗川までのこの区間が、最も撮影者が多かった。沿線に団体でいるのだ。たしかに八高線の路線に115系は違和感たっぷり。

ビールを呑みたかったが、高麗川駅前にコンビニなし。再び折り返して、拝島で今度は青梅線に。地元なので、車窓に釘付け。1時間ほどで奥多摩駅に到着。そこでようやく生ビールとつまみを購入。つまみはわさびアイス。甘味にアルコールが好きなのです。

旅が終わりに向かうのは、さびしいが最も味があるところ。夕日には早い時間も、なんとなく日が傾いているように感じる。

立川で時間調整のため30分ほど停車だったので、奥多摩そばを貸し切り状態に。明るい団体だったのがよかったのだろう、お店のおばちゃんがうれしい悲鳴をあげていた。このすぐあとには場外馬券帰りが肩を落として入って来るはずなのだ。
夕方5時ちょっと前、東所沢着。今回は単独での参加だったので、どこにも寄らずにまっすぐの帰宅となった。

 

 

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2013年5月27日 | コメントは受け付けていません。 |

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関東交流会終了

25日に行われた関東交流会。ご参加いただいた方、ありがとうございました!

 

 

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2013年5月26日 | コメントは受け付けていません。 |

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もう一つの「会」

プロ野球の交流戦も中盤戦。ぼくは将棋ペンクラブの他にもうひとつ、『純パの会』という強硬なパ・リーグの会にも入っているので、交流戦は「パ・セ交流戦」と言っている。慣れればこの方が言いやすい。

その会は友人の誘いで昨年に入会した。ずっと誘われていたのだが、パの生き字引きのような猛者が揃っている会なので気後れして入会を渋っていた。しかし友人の熱心な誘いで昨年春に入会。年会費3千円はペンクラブと一緒だ。

入会直後、将棋ペンクラブの交流会と似たような呑みの集会があるということで、友人に手を引っ張られて参加した。それは30周年の集まりで、予想通り、濃いファンの集まる場だった。ぼくの周りは年配者が多かったが、初めて観た試合が近畿グレートリンクという方や東映フライヤーズという方で、ぼくはまったくの聞き役で相槌を打つだけ。その方々、それから今までずっと観続けているのだからすごい。
将棋ペンクラブの交流会に棋士や将棋関係者が参加してくれるように、ここでは元選手や野球関係者が参加していた。現役選手からもたくさんお祝いの言葉が届いていた。

近くにはえのきどさん、反対側の近くには豊田泰光氏で、静と動といった感じ。豊田氏はお元気そのもので、違うと感じた意見を耳にすると、誰だろうと厳しく反論するのだ。

呑んで話して、そして最後には「白いボールのファンタジー」を合唱してお開きとなった。それで当然2次会に流れ、終電間際までひたすらパ・リーグのことを話し合ったのだった。

マニアックな会というのは、参加するとドッと疲れるものだ。でもけっこう、心地好い疲れでもある。

 

 

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2013年5月25日 | コメントは受け付けていません。 |

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渡辺明論  その1

「捌きのアーティスト」、「カミソリ流」、「空中戦法」、「玉損の攻め」など、棋士には古くから、棋風に合ったカッコいいキャッチフレーズが付く。特にタイトルホルダーともなれば、ほとんどの棋士にキャッチフレーズが付いている。ところがあれだけの活躍を見せる渡辺明竜王にはこれといったキャッチフレーズがないのが不思議なところ。キャッチフレーズが付かないくらい、手がその場その場に的確に対応したものであるということなのだろう。指し手にクセや偏りがないというのも、常勝の要因ということが言えると思う。

それでもファンとしては指し手にこれぞという特色が見えないのは寂しいところ。キャッチフレーズには「棋界のプリンス」や「地蔵流」など棋風ではなく人物そのものに対するものもあるので、あの歯切れのいい解説や著作から「奔放流」などもいいかと思うが、やはりあれほどの実績である以上、指し手や棋風に対するキャッチフレーズが欲しいなぁと思ってしまう。
ないなら付けちゃえということで、ぼく自身は個人的に渡辺竜王を、「棋界のスローハンド」と名付けている。スローハンドはギタリスト、エリック・クラプトンの有名なニックネーム。超絶技巧をいとも簡単にこなすので、ゆっくりした、なんということもないような手つきに見えてしまうところから来ている。あれだけ勝っている竜王の指し手には高速の寄せもマジックも、自然も泥沼も妖刀も含まれているはずなのに、それらが突出して見えないくらい普通に感じてしまう。そこがクラプトンのスローハンドになんとなく似ていると、ぼくは思うのだ。まるで150キロの剛速球をキャッチボールのような軽いフォームで投げちゃうような…。今後これはというキャッチフレーズが付けられるかもしれないが、ぼく自身のなかでは「棋界のスローハンド」なのだ。

今週は日本ダービー。渡辺竜王の予想を参考にさせてもらおうと思っている。

 

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2013年5月24日 | コメントは受け付けていません。 |

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酔いどれ幹事録  一次選考の打ち上げ

一次選考を終えた我々は将棋会館を出た。

さて、などと様子を伺いながら顔を見合わせないのが将棋ペンクラブ幹事のいいところだ。じゃあこの時間だからどこそこでいいな、など呑み屋の選定をストレートに話し合う。呑むために余計な時間は使わないのだ。

コンビニに寄って三上さんの荷物を宅配便で送る手続きをして、みんなでみろく庵に向かう。

「そうそう、交流会当日はみろく庵予約でいっぱいだって」
と恵子さんが言う。一昨年のあの中華屋があるので大丈夫でしょと返したら、あのお店は閉店したと言う。それは困った。千駄ヶ谷界隈に店は少なく、大人数でパッと入り込むのはけっこうコトなのだ。と書いて思い出したが、この「コトだ」という言葉、以前友人に笑われたことがある。大変なことだ、という意味の言葉だが、一般的ではないのだろうか。それはともかくとして、来週の2次会は早めに手を打つ必要がありそうだ。「高田や」か「猪八戒」辺りだろうか。

 
みろく庵ではいつものおばちゃんに快く迎え入れられ、入口横の席に収まった。とりあえず生ビール。この日は珍しいことにペンクラブログの森さんもビールで驚いた。翌日オークスは重馬場か。

みんなでカンパイ。選考も順調に決まり、あとは2次選考委員の方々に任すだけ。今年から心強い選考委員が2名加わったので、さらにいい選考結果になるはずだ。
ぼくは4月16日のブログでも書いたとおり、例によって湯川博士師匠の前の席にて文章指南の拝聴。ありがたいお言葉に「へへぇ」と頭を下げながらジョッキをあおる。

しかしいつもの如く、星野御大からのお呼びが。1局指そうという呼びかけだ。ぼくはディバッグからマグネット盤を出して星野御大のとなりに移動する。

御大、早々と玉を端っこに。また穴熊だ。こちらが先手だったので、遠慮なんかせずエイヤッと筋違い角にすればよかった。

ところでこのところ「くまモン」人気がすごいが、相穴熊で玉がくまモンの顔になっている図柄のタオルか手ぬぐいでも将棋連盟が作って売れば、けっこう売れるのではないだろうか。たしかくまモン、県の許可を取れば無料で利用できるはずなのだ。
で、御大との将棋だが、こちらは馬を作ったもののカラ成り。その間に御大は向かい飛車の飛車先に銀と角を集中させて、今にも攻めがヒットしそう。こちらの玉が4八にいて直接攻撃に当たらないのがせめてもの救いだが、大駒一枚切って攻めてこられれば、こちらは極端に守り駒をはがされそうだ。「うーん、グルジア共和国ぅ」などと豊川七段ばりに呟きながらもぼくは馬を引いて受ける。穴熊にはリードしないといけないのに、受けにまわるようではキツい。
しかし御大の攻めがちょっと強引だったようでなんとなく切れ模様に。こちらは手に入れた飛車を打ち込んで、いつの間にか優勢になった。
御大が考え込む時間が長くなり、ぼくは他の人と話す時間が増えた。呑み食いして話しながら指すのが、この酒場将棋の醍醐味だ。

ほどなくして御大が投了。ぼくにとって久々の勝利なのだが、御大、「また負けちゃったよ」。人間、負かされた記憶だけが残るもんですなぁ。

席を戻って師匠、三上さんとおしゃべり。星野御大は森さんと対局。グラスが重なっていって師匠のデシベルが上がり、恵子さんが「ちょっと博ちゃん」とたしなめるのもいつものパターン。こうやってワイワイやりながら、幹事たちの夜は更けていくのでした。

 

 

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2013年5月23日 | コメントは受け付けていません。 |

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一次選考のいちにち  その5

そしてお楽しみの昼ご飯となる。
恵子さんが手作り弁当を配る。おにぎりとおかずに分かれていて、各人2パック。煮物あり焼き魚あり天ぷらあり。量が足りない人用におこげのおにぎりも用意されている。
お茶をいれ、楽しく談笑しながら味わう。この一次選考の日は雰囲気が張り詰めているので、このランチタイムがより楽しく感じる。
 
それでもこのあと、コピー取りの続きと文芸、技術部門の絞り込み、そして観戦記部門の読み合わせなど予定がぎっしりなので、せっかくの弁当もけっこう急いで食べる。早く終えないと事務の人たちが帰ってしまうのだ。
 
テーブルを片付けて、まずは文芸、技術部門を絞り込んでいく。たくさん上がった推薦作の著作をテーブルに並べ、その中から2次選考に残すものを幹事たちで議論しながら決めていくのだ。これが毎年、なかなか議論が白熱して時間を食う。5作くらいと決めてはいるが、今年も結局6作ずつとなった。
ぼくは文芸好きなので、フィクションとノンフィクションの2つがバランスよく残ることを願っている。しかしそう毎年バランスよくはいかない。天気だって例年どおりというほうが稀なのだ。しかし今年はバランスよく残ったので、ぼくとしては満足いく絞り込み作業だった。
 
そのあとコピー取りの残りを終わらせ、次いで観戦記の残った作品を読み合わせる。可能な限り、事前に三上さんが一覧表を書いてコピーしてきてくれているので読み合わせはいつもスムーズだ。
 
それにしても、ぼくが関わり始めた頃に比べて、観戦記のある棋戦が減ったなぁと思う。これに関わっている一員としては悲しいことだ。
 
コピーした観戦記をまとめ、2次選考委員の人数分の封筒に入れていく。3階に上がって借りた棋譜を返し、お礼を言って再び地下1階に降りる。著作や文具などを片付け、これにて作業終了。目標としていた夕方4時の、ちょっと前に終えることができたのだった。
 

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2013年5月22日 | コメントは受け付けていません。 |

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