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関東交流戦での対局  第1局

今年の交流会で、ぼくは計4局。まずは始まって早々に星野さんが、「おい、やろうか」。いきなりライバル対決です。星野さんは受付なので、そのとなりに盤と座布団を持っていき、座ります。並べて星野さんが初手7六歩。ぼくは3四歩。星野さん6八飛。さてどうしようと考えていると、部屋の電話が鳴ります。取ると1階からで、ペンクラブ宛に荷物が届いているということ。
「星野さん、下行って荷物を取ってきます。ついでに3階での用も済ませてきちゃいますよ」。そう言って立ち上がります。肉体労働は若手幹事の仕事なので、サッと動かなければいけません。しかし1階と3階に行くとなるとそれなりに時間がかかるので、恵子さんに指し次いでおいてもらうことにしました。

「恵子さん、とりあえずこっちも振って美濃に組んで。それでも戻らなかったら、そのまま指してもらっちゃっていいから」。と、そう言い残してぼくは部屋を出ます。そして階段を小走りで降りて行きます。その間、これからの展開を考えます。恵子さんは代打ちということであんまり突っかかっていかないだろうから、星野さんにあっさり穴熊に組まれている可能性が高いはず。チェスクロック使ってないから、なんだかとんでもなく長くなりそう。相振りだから、なんとか玉頭から攻めていきたいところだなぁ…。

1階でダンボールを預かり、3階に上がって事務室に顔を出すと青野先生から賞品をいただきます。お忙しい中、本当にありがたいです。今度は荷物があるので、落とさないようゆっくり上がっていきます。

で、4階大広間に戻って荷物を置いたぼくに恵子さんが、「もう終わったわよ」。勝ちだと言います。えぇっ!いくらなんでもこんなに早く!?一応は急いで行って来たので、まだ10分も経っていません。盤を見ると、やはりというか、まだ互いに組み上がってもいない状況。

「星野さん、角筋間違えちゃってね。最初こっちもそれに気付かないで取りにいこうとしちゃったのよ」。なんと8八から5六に出てしまったようです。反則負けで短手数での決着とのこと。「いやぁ星野さん、こりゃうっかりしてしもうた中山ですねぇ」とぼくが豊川七段ばりにからかうも、無言。苦虫を噛み潰したような表情でした。

「一応代打ちとはいえ、こちらの1勝ですね」。と、恵子さんと場所を代わりながら言うと、星野さん、さぁ次ぃ、とヤケっぽく言いながら駒を並べ始めました。

 

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2013年5月30日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:ブログ

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