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(将棋の方の)雑記  『近代将棋』誌

ぼくが将棋ペンクラブに入ったのは、今はなくなった『近代将棋』誌に載っていた入会案内を見て。もう10年ほど前のことだ。
 
当時のぼくは、仕事中に本屋で立ち読みしたり喫茶店で棋書を読み耽っている、不良サラリーマンだった。
いやいや、不良などという大層なカンムリをつけてもそれはサラリーマンのこと、まったくたいしたことがない。学生の不良であれば別の不良グループや教師、場合によっては国家権力などとも戦っていかなければならず、そう簡単になれるものではないし、継続していくのだってひと苦労だ。しかしサラリーマンのそれは単に仕事から逃げ回っていれば自然となれちゃうものなので、その価値は大きく落ちる。
しかし価値はなくとも不良サラリーマンだったことは事実で、都内のほとんどの駅の、書店事情には精通していた。
 
当時最も発売日を楽しみにしていた雑誌が『近代将棋』で、ぼくは25日を待ち焦がれていた。
ところがこの『近代将棋』、どこの書店でも売っているというわけではない。小さな書店では取り扱ってないところがけっこうあり、外回りに大型書店がない駅が続いたりすると、ランチタイムまでに仕入れられなかったりした。
大型書店でも、購入できずに引き上げたこともあった。将棋というのは書店の中で明確なポジションがなく、文芸書のところにあったりホビーのところにあったりバラバラだ。NHKのテキストのところの、将棋講座の横に置かれてるなんてこともある。それに、当時の『近代将棋』は中綴じで女流棋士の表紙だったので、週刊誌やマンガ雑誌のラックにささっていることもあった。もっともマンガも載っていたので完全に間違いというものでもない。
それで、時間が切迫していてさっと買わなきゃというときなど、見つけられなくて買えなかったことがあった。
 
勤め先の近くの書店では必ず売っていたので、外回りで買えなかったときはその書店で買って帰りの電車で読んだ。『近代将棋』を読みながら帰ると、なんだ、もう着いたのかと思うくらい、あっという間に感じるのだった。
 
今でも大事に取ってあります。
 

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2013年4月21日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:ブログ

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