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(ペンの方の)雑記  古書目録

前々回のブログに書いた西部古書展は、すごいことに第110回。年5回なので20年以上続いているということで歴史を感じる。
 
事前に星野御大から「出品目録抄」をもらっていた。古書には目録という、売られる本がずらりと記載されているカタログがあって、定期的に発行しているものや古書展の度に発行しているものがある。

 
これ、カタログと言っても通信販売のそれなどのようにカラーで大判のものではなく、中綴じの小冊子だ。写真などほとんどなくて、縦書きでずらずらと本のタイトルが羅列されているだけ。ムダを出さないため、表紙の裏から記載がされていて、それが裏表紙まで続く。上部余白に出店名があるだけで、あとは延々出展本のタイトル。本好き、古書好きでなければ、なんだこりゃとほっぽり投げてしまうことだろう。いやいや、普通の本好きだってほっぽり出すだろう。

しかしこれがけっこう楽しい。これを眺めていると飽きないのだ。

載っているのは一般には見かけない本ばかりなので、タイトルだけで興味をそそられるものが多い。それを寝しなのいっときにでも眺めれば、へぇ、どんな内容のもんなんだろうなどと、頭のいいマッサージになってくれるのだ。

アカシヤ書店さんは歴史関係が多く、目録はわりと年代順に並んでいる。聖徳太子の本からスタートだ。大正10年発行で3000円は、考えようによっては安い。大正の本など、一冊は持っていたいものだ。上下巻とあるが、上下で3000円なのか、それとも各3000円なのか。そこのところが分からなくて不親切に感じるが、古書目録の不文律があるのかもしれない。

その後も昭和に発行された、古い時代に関する書物が並ぶ。日蓮あり一向一揆あり。大和朝廷も鎌倉も室町もある。年代物にしては、価格もそれほど高くはない。
それでも2000円台が底値だが、一つだけ「性と権力の書古事記」のみ1500円。タイトルにも興味を引かれるが、何故これだけ千円台なのかということも気になる。かなりボロボロなのだろうか。

明治発行の本もあり、「南朝正当論」に「倫理的帝国主義」と、なぁるほどと思わせるタイトル。
地域本も多く、「所沢市史」に「上野原町史」。「わがまち蕨の戦後十五年史」はそのタイトルなのに平成2年発行だ。「動物文学」は昭和14年発行なので「学」の字が旧字。カバと書いてあるのでカバの号かと一瞬思うも、カバーのことと納得する。そう、発行年の他にさり気なく状態も記載されているのだ。帯やカバー、箱、など。裸本は内容ではなく状態。二重箱などというものもあり、面倒で読まなくなってしまいそうだ。

アカシヤ書店さんのラストは、「SLは永遠に」。鉄道好きは手を出しそうだが、これの一つ前、「御殿場線物語 旧東海道本線各駅停車の旅」の方が、僕は興味を持った。3000円也。

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2013年4月20日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:ブログ

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