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レトロの街散策・後編

青梅は5月2日、3日と祭りだったようで、なんとなく静まった感じ。いくつかのお店には、4日は臨時休業と貼り紙がしてありました。
しかし祭りの終わった街というのも悪くないものです。きっとそこらじゅうに二日酔いが潜んでいるのでしょう。古めかしい街並みには静けさがよく似合うものです。
 
メインの通りを、東青梅方面に歩きます。みやげ物屋は開いていて、けっこうな賑わい。この街ならではの特色を打ち出した喫茶店もいくつかあります。青梅駅周辺の観光スポットは実に狭くて、歩けばすぐに見終えてしまう程度なのですが、こういった店にちょこちょこと寄っていたらけっこう丸一日楽しめそうな感じがします。
 
ぼくはそれらには寄らずに通り過ぎます。そして一つ目の大きな信号を越えて、橋本屋という旅館の前で立ち止まりました。この建物のガラス戸、屋根、壁…。旅籠、などという言葉を連想させるような全体の雰囲気。でもけっしてボロ宿ということではありません。むしろ全体的に小ぎれい。古くからあるものを大事に使ってきて今に残っている、といった佇まいなのです。あまりに近いのでアレなのですが、一度泊まってみたいものです。できれば晩夏がいいですねぇ。夕方早くにチェックインして、どてらみたいな物に着替えて、開け放した窓から気だるい暑さの残る通りを眺めてみたいです。窓枠に片肘なんかついて、片膝立てて…。
 
橋本屋の横には小道がありまして、ぼくは入り込みます。進んですぐ、小さな踏切。渡ればお寺の石段となります。これはこれは、なんともいい風景ですね。やっぱり機会を作って橋本屋に泊まって、どてらでこの辺りを歩きたいものです。
 
電車を1本待って、携帯電話を向けます。新型車両が実に味気ない。青梅線はずっと前、鈍い茶色の片扉の車両でした。それがだいだい色になり、何代か形式が変わって今ではピカピカのステンレス。景観が変わらずに残ったところでは、この車両は違和感があります。いずれは同化されて違和感もなくなるのでしょうか。
 
線路に沿って小道を歩いたぼくは、東青梅で一杯だけビールを呑んで帰ったのでした。
 

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2013年5月5日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:ブログ

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